2018年10月28日日曜日

就職と転職をアップデート

アップデートすべきは、
学生たちではなく、
大人たち(会社側の採用・人事)である。

前提が変わった。
そしてルールも変わった。

「就職ルールを廃止」(経団連が中西会長)

経済が右肩あたりでGDPが伸びた時代では、
画一的なルールでOKだった。

いまの日本経済のように成長低下、魅力減、
人口減少しGDPが低下する局面では、
もはや通用しない。

日本の企業の採用と人事は、
経営の意思決定にかかわっておらず、
ストラテジー(戦略)ではなく、
ファンクション(機能)になっている。

人事が知見を蓄積してこなかったため、
人事担当は、経営者の「今年何人採用すればよいか?」
の質問に答えられない。

リクナビ、マイナビの営業文句。
「エントリー取れますよ」
それによって、人事採用担当は頭を使わなくなった。
これもまた今は通用しない。

総合職の一括の採用→通年で職種別採用へ。

人事が採用し、事業部に配属が
「なんで人事はこんな奴を採用したんだ」
という責任転嫁を生む。

事業部が自ら採用し、
自らフィードバックしながら学習すべき。

労働集約型→資本集約型→知識集約型(1→∞)

転換の難しさ。

限界費用がゼロのソフトウェアの世界で、
人間がどうやって労働するか(生きていくか。)
本気で考えている人事担当がいない。

ダメ人事がなぜ生き残るか?2025年には絶滅。

ソフトバンクとトヨタ。
ハードがいかにソフトに近づくか?

アップルとグーグルの差。
アップルが好きな人がいるが、グーグルが好きな人がない。
人は身体の延長でしかモノを愛せない。

日本の転職コストの高さ。

「効率」と「エンゲージ」

転職は裏切り行為ではない。

何時でも転職できるけど転職しない会社と社員が最強。

西海岸(ベンチャー新興企業)
VS
東海岸(伝統的なビックカンパニー)

というより、東海岸の上下関係。

組織を変えるのは、オピニオンorイクジット(by山本周)


「10、20・35、130」(組織の分析3つの視点)

稼働率
失業率2%+社内失業率8%、
配置効率
産業別一人当たりGDP:20倍以上の差。
低い産業への入社が毎年35%(100万人)
一人当たり生産性
日本「熱意ある社員」6%のみ。世界132位。(米ギャラップ調査)

「就活ランキング」はどうでもいい。

価値観を変える。

価値観=文化文脈モノ×思考法

まずは思考法のアップデート。

2018年10月14日日曜日

永久不放棄


1999年に創業し、
19年間で時価総額45兆円の巨大企業
アリババ(阿里巴巴)をつくった男、
ジャック・マー(馬雲)はいう。

アリババを創業して19年間、
毎日、毎日、いつも
「俺は正しいことをしているのだろうか」
と、自分に問い続けました。
人から好かれようが、嫌われようが、
これぞと思ったことにコミットするべきです。

座右の銘は、
「永久不放棄」
絶対に諦めない。

そのジャック・マーは、
中国14億人をアップデートし、
中国をハイテク国家に変貌させている。

どんなに優れた人物なんだと
誰もが思いたいが、自身では、
落ちこぼれの悪童だったという。

得意なのは独学でマスターした英語だけ。

それがインターネットに出会わせ、
「巨人」アリババをつくった。


1.NOT「中国版アマゾン」

アリババによって、中国では、
オンライン販売とオフライン販売の
境界線は消えつつあるという。

世界で最もネット通販が進んだこの国で、
コンビニから生鮮スーパー、百貨店まで
続々と買収してデジタル化している。


2.現金の消滅

現金不要のモバイル決済「アリペイ」。

小さな個人店の決済のほとんどを占める。
そして、個人店であれば手数料ゼロだという。

現金消滅の次・・・。

アリペイが提供する「アントマイクロローン」

掲げるのは「3・1・0」の世界。

3分間で融資の申込み。
1秒以内にはモバイル送金によって着金。
すべては人工知能が判断し人間の介在は「ゼロ」。

中国全土では今、
合計で730万人を超える個人事業主たちが
アントマイクロローンによって融資を受けている。

その融資総額は、
約1兆1000億円(2018年3月時点)にのぼる。

銀行に行かなくても大丈夫。
スマフォゲームのように指一本で、
365日24時間、融資が受けられる。


3.オンデマンド物流

24時間、365日、好きな時に、
出前サービスを 30分以内で届けてくれる。

究極のお使いアプリ「ウーラマ」。


4.ニューリテール(新しい小売り)

まもなく、イーコマースという言葉は消える。

デジタル空間で生まれたイーコマースを、
アリババはネットとリアルな世界と完全融合させる。

中国のモバイル決済の市場規模は1792兆円(2017年)。

屋台でもでもスマフォによる決済。

QRコードの決済にとどまらず、
顔認証による決済まで進展している。

さらに店舗と物流が融合し、
モノと人の流れが変貌している。


5.C2B(Consumer to Business)

「5分間で2000枚の衣服を作ることより、
5分間で2000種類の衣服を作ることが重要な時代になる」

「製造業」で巨大なアップデートが起きると宣言する。

これまではメーカーがまず商品を作り、
それを消費者に届けてきた。

しかし、
これからは消費者が欲しいものから逆算して、
製造業や生産ラインはデザインされる。

ものづくりの構成要素の分解と統合。
そして、データの分析と活用。

ジャック・マーの参謀はいう。

「データに耳を傾ければ、データはおのずと知見を物語ってくれる。」

2018年10月9日火曜日

後継者に求められる六つの資質

資質のない人物が社長になることほど不幸なことはない。

社員がやる気を失い、会社の業績が暗転、財務状況は悪化。

社員も創業家も取引先も地域社会にとっても不幸な結末、
倒産というリスクが高まる。

経営者として求められる資質(人間性)がある。

①素直であること

他人の意見に耳を傾けられる人と
シャットアウトしてしまう人では、
成長の機会に大きな差が生まれる。

過去の成功体験に縛られることなく
現象を素直に捉えられる態度は、
自分自身を成長させてくれる。


②謙虚であること

社長と社員は相互依存の関係にある。

よき経営者が存在してはじめて、社員も幸せになれる。
良い働きをしてくれる社員がいてはじめて、社長も安泰でいられる。

社員がいるからこそ会社が運営できることを
理解し謙虚な姿勢がなければ、
能力だけでは人はついてきてはくれない。

会社は一族の私有物ではなく、
自分も一社員に過ぎないと自覚する必要がある。


③目標に対して執着心をもつ

企業経営を存続させるうえで
目標達成は義務である。

リーダーである経営者がやり抜こう、
達成しようとしなければ、
社員に対して目標達成を求めることはできない。


④プラス発想をもつ

会社を経営する中でいつも困難はつきものである。

トップがその度に物事を悪い方向ばかりに考えてしまっては、
会社は縮こまってしまう。

悲観的に備え、楽観的に行動することで、
新しい事業機会を発見しなければ成長は見込めない。


⑤研究熱心である

好奇心旺盛で活動的な人は、
出会いと発見により運気を引き寄せる。

物事を突き詰めて考えられる人だけが
何かを成し遂げることができる。


⑥慎重である

一回の成功体験で慢心してしまう人は長くは続かない。

危機感と現状に満足しない飢餓感を持ち続ける人は、成功を持続できる。

経営者は臆病なくらい慎重な側面があるものである。


「社長を信じてついてきた結果、今があります。」

これまで一生懸命についてきてくれた社員は、
一種の敬愛の念を抱いてきたはずです。

そんな社員を失望させないよう、感謝の念をベースに
経営者としての資質を磨いていきたい。


引用「社長の幸せな辞め方―事業承継3つの選択」アタックスグループ (著)